2011/10/13

伊豆断食ウィーク・5日目:高原へ


7時40分起床。まぁしかしよく寝るね。8時間半ぐっすりでした。8時体操。かなり動きに慣れてきた。その後は本館でローリング・ベッド、可視光線、マッサージ40分、待ち時間に足マッサージ器、ホットパック。この物療と手技でずいぶん体の調子が良くなったような気がする。

10時に朝食。今日のメニューはこれです。








三分粥(玄米)、しじみ味噌汁、野菜ジュース、梅干し、合計162kcal。貝が入りました。味噌汁はすごく薄味だけど、その分しじみの旨味が強く感じられる。ネギをシャキシャキ噛むのが嬉しい。お粥も米粒の姿があって、やはり食事に歯ごたえがあると美味しさが倍増する。そしてこの野菜ジュースのすんごく甘いこと!美味しくてたまらんです。30分、じっくり味わって完食。これだけの食事でおなかが張る感じがするのだから、人間変われば変わるものです。

11時、施設の車で池田20世紀美術館まで送っていただく。この伊豆旅行を計画していたとき、「寂寥という絵画 ― 池口史子 展」の開催期間にあたることを知り、エドワード・ホッパーに通じる作風が気に入ってぜひこれは行くべし、と決めていた。車は桜並木の高原の別荘地を通り抜けて行く。のんびり穏やかな雰囲気に、やっと休暇らしい気分になる。同館はルノワール、ピカソ、マチス、シャガール、ミロ、ダリ等々、外国巨匠の大作・秀作や日本の異色作家の作品を収蔵しているそうだ。まずは常設展「20世紀美術の巨匠たち」へ。ピカソの「貧しい食事」を見られたのは嬉しかった。初めて見るところではピエール・ボナールの「洪水の後」、田中保の「夢をみる裸婦」、アンソニー・グリーンの「化粧する母」が印象に強く残った。平日昼だからか館内は人影も少なく、じっくり鑑賞できるのがありがたい。階下の「池口史子展」では、人気(ひとけ)の感じられない街角の風景など、寂しいけれど温かみのある絵に魅せられる。誰もいない美術館で一人ぽつんと見ていると、絵の中の街角に一人で入り込んだような、とても落ち着いた気持ちになる。寂しげな絵画が好きなので、これは本当に見に来て良かった。この美術館のこぢんまりした雰囲気も気に入ったので、また機会を改めて何度も来たいと思った。

ミュージアムショップで図録を買った後、路線バスでシャボテン公園まで行く。地震後のエネルギー不足の関係で伊豆高原駅に直接行く路線が縮小されているそうで、乗り換えのため一旦シャボテン公園に行くことになる。目の前には大室山という、ポコンとした山があってリフトで山頂に上がれる。せっかくなので上ることにした。大室山は標高580m、底面の直径1000mの火山で、頂上の縁をぐるっと回れる遊歩道がある。あいにくの薄曇りだけれど、頂上からの眺めは開放感いっぱいでとても良い気分にさせてくれる。
ふもとから眺めた大室山

火山のくぼみにあるアーチェリー場


上の縁が遊歩道

眼下にゴルフ場が見える










遊歩道は一周20分程度だがけっこう斜面が急で息が切れる。補食が始まったとはいえエネルギー不足の身にはかなりキツい。その分、体脂肪が燃えてくれることを祈りつつ歩く。

迎えの車で施設に戻ったのが午後2時半。小一時間、ブログを書いたりこまごました用を済ませて露天風呂へ。滞在中、今日が最後の露天風呂の日なのだ。今日も貸し切り状態でゆっくりお湯を楽しむ。極楽極楽。

それから洗濯。この施設では洗濯機・洗剤・乾燥機が無料で使える。ありがたいですねぇ。滞在中に必要なものが過不足なく揃っていて本当に快適に過ごせる。断食という性質上、一人で来ている人がほとんどで、皆さん静かに過ごしている。食べてないから元気ないというのもあるかもしれないけど。いずれにしろ、静かにのんびり過ごすには最高の環境だ。

そうこうしているうちに夕食の時間。席について運ばれてきた皿数の多さにテンションが上がる。今夜のメニューはこれです!








五分粥(玄米)、煮物、水菜おひたし、ところてん、梅干し、合計225kcal。なんかもう、ほぼ普通の食事になってきました。煮物の中身はごぼう、れんこん、にんじん、大根、さやえんどう、椎茸、こんにゃく。柔らかめに煮てあるけど噛み応えを感じる。美味しい美味しい。水菜のシャキシャキ感も食べてる実感をくれる。ここに来てからの食事は全部そうだけど、食べ終わるのがもったいなくて自然にゆっくり、よく噛んで食べるようになる。ものすごい満足感とともに完食。

今日はアートも鑑賞したし高原ウォーキングもしたし、穏やかで充実した一日でした。